2013/03/30

「SAY YES!」及び本ブログについて


「SAY YES!」はリック・ウェイクマンが1995年に著した処女作にして自伝という貴重な本です。しかし今は本国イギリスでも絶版。このままではこの素晴らしい本が埋もれ、忘れられてしまうのではないかと思い、一念発起、個人的に邦訳に挑戦してみようと思い立ちました。
 
リック・ウェイクマン氏ご本人に、WebサイトRick Wakeman's Communications Center経由でコンタクトを取ったところ、

「翻訳本を含めた版権は確かに私が持っていますが、再販したり翻訳版を出すつもりは無いのです。それは本書を出した1995年以降、私生活に大きな変化があったため、当時書いた内容が事実にそぐわなくなったからなのです。私としては新しくエピソードなども加えて全体をリライトしたいと思っているのですが、今のところその時間もなく予定も全く立っていません。」


という大変丁寧なご返事をいただきました。そこで本書を一通り読んでみた結果、「当時書いていた内容と事実がそぐわなくなった」というのは、本書で奥様として登場されてる女性とその後離婚されているということに起因しているのではないかと推察しました。

  
そこで全14章のうち、当時のご家庭(特に奥様)に触れていない1章〜9章に限ったらと再度お願いしたところ、サイトRick Wakeman's Communications Centerの管理者であるWayne氏を通じて、その部分に限り翻訳&ブログ掲載許可をに頂きました(2013.3.1)。ご好意に心から感謝致します。
 
biographyとして読むのなら、1970年代始めの華やかな時代だけではなく、その後の人生の浮き沈みも含めて味わってこその本だとは思います。しかし、前半9章は言わば“Young Rick Wakeman's Journey to the Center of Rock Music Industry”と言える、最高に面白い部分であることも確かです。

拙い訳ではありますが、お楽しみ下さい。

2013年3月
毛利孝夫